心に寄り添う上で大切なこと

人が年齢を重ね、高齢になるにつれて心身にさまざまな問題が出てきます。
特に高齢者は身近な人の病気や死を耳にしたり、身体が思うように動かなかったりなど、さまざまな理由でストレスを感じやすくなります。
高齢者にはこうした背景があるため、同居する家族や介護職員などの周囲の人が、しっかり側で支えることが大切です。

高齢者の話を聞いて寄り添う際は、言葉だけではなく表情も意識することが重要です。
人間は、会話をするときに相手の表情で印象を左右します。
というのも、本音というのは目や口元に表れやすいからです。
どれだけ言葉が優しくても、感情のない目をしていたり、口がへの字になっていたら、それだけで印象が悪くなってしまいます。
高齢者と話すときには、なるべく柔らかい表情で、安心感を与えるように心がけましょう。

そして、言葉をかけるときには、声のトーンにも気を付けましょう。
同じ言葉でも声のトーンが違うだけで、優しく聞こえたり、叱っているように聞こえてしまうことがあります。
声のトーンが低いと、落ち着いた印象や、安心感を与える印象になりますが、低すぎると不機嫌な印象に聞こえる可能性もあるため注意しましょう。

一方、声のトーンが高い場合は、明るくハキハキとした印象を相手に与えることができますが、声のトーンが高くて早口だと、急かされているように聞こえてしまいます。
そのため、話す際は、表情と声のトーン、話し方のスピードを意識するようにしましょう。
高齢者に安心感を与えることができれば、気軽に気持ちを伝えてくれるようになるため、さらに相手を理解し、心に寄り添うことが可能になります。